10年という時間

ここ最近、すごく色々なことが「繋がり」はじめました。
自分でも驚くほど、今までやってきたことがカタチになる可能性が出てきたのです。

私が独立したのは2008年4月ですから、ようやく2年が経過しようと
している程度なのですが、たったか2年でも多くの迷いがありました。
私がやっている事業は、「農業界にもっとビジネスマンを増やさないと
農業がダメになってしまう」という危機意識・問題意識から始まっています。
ビジネスという観点で農業経営を行える人材を増やさなければ、
とうとう農業は産業として自立することができなくなってしまいます。

でも、このことがちゃんと聞きいれられることは、今まであまり無かった
ように思います。

少しでも深く考えれば、売るのも・作るのも、全て「人」です。
全部を経営者がやれる訳ではありません。
むしろ、全てを経営者だけがやっている経営体は限界がきます。
今の農業界の多くの経営体がそうであるように・・・。

「売り方」を考える人を作る
「作り方」を考える人を作る
そして何よりも「農業の経営」を考える人を作る

ことこそ、今の農業界に必要なことだと思っていました。

しかし、多くの農業経営者の方に説明をしても、そのことが理解
されることは多くありませんでした。
むしろ、「農業界は遅れているから、人材にお金をかけるなんて
ことはできないよ。そんなことに金を払えるほど儲かる産業じゃない。
それよりも、もっと売る方法ない?」

このことはイコール私の仕事に結びつかないということを意味します。
私の事業の方向性を見直すべきなのか?
何百回自問自答したか分かりません。

でも、ここに来て流れが変わってきました。
この考え方に、多くの方が賛同して下さるようになってきました。
社会の変化が起こってきたな~と実感します。

ただ、その共感者の多くが農業外の人であることを付け加えておきます。

ある方が私に言いました。
「石井さんは、この10年間の集大成が今年なんですね」

確かにな~と思いました。
私が大学を卒業し、本格的に農業の世界で仕事をしようと向き合い
始めたのが22歳。そして、今年が32歳。

10年間ひとつのことに向き合い、日々を一所懸命に生きることで、
やれることがあるんだなと思いました。

ただ、まだまだ始まったばかりです。
これからが、ちゃんとしたカタチになるかどうかの正念場です。

いよいよ仕事が楽しくなるな~と期待に胸を膨らませています。

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農業ではたらく

これから農業を志す人
農業に真剣に向き合っている人の
「次への一歩」を本気で支援するWebサイトです。

~働くよろこびを全ての人へ
  農業で若者がイキイキと働く社会の実現を~

OFFICEまごのて 代表 石井宏治

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働くということ

先日、ある農業者の方に大学生が卒論の取材ということで
ヒアリングをしていました。

大学生 今まで農業をやってきて大変だったことは?

農家A 大変って、そんなもん多過ぎて分からねーよ。
    でも、大変って言われりゃ大変だけど、そんなに大変だとも
    思ってねーけどな。

大学生 えー、そうなんですか!?

農家A そりゃそうだよ、大変だ!と思ってたら農家なんてやってねーし。
    それも含めて好きでやってるからな。

農家B でも、確かに小雪混じりの強風の中でほうれん草とか収穫してる姿を
    見ると、あ~あ、あんな寒い中を大変だなーって思うかもね。
    実際、「オレ何やってるんだろう?」って思う時もあるし。
    でも、実際農家からすると、それって傍から見えてるよりも悲惨なもの
    じゃなくって、実はそれを楽しんでたりするんだよね。

大学生 そうなんですか、農業の仕事って、辛くて、苦しくて、しんどくて、
    みたいなことしか見えなかったし、聞こえて来なかったですから・・・。

    そういうもんだと思ってました。

農家A 楽しく働くって、いつも笑顔で働くってことじゃねーぜ。
    苦しいことも、辛いこともあって、初めて面白いんだよ。

    でも、これは大学生にはまだ分からねーかもな。

このやり取りは、とても良いな~と思っていました。
私は、仕事の95%はツラくて、シンドくて、苦しいものだと思っています。
でも、残りの5%がとてつもなく楽しくて、嬉しくて、感動する。
だから、95%の苦しみなんて、屁でもない。

私は、農業のこういう「働く面白さ」を若い人達に伝えたいと思っています。

決して、「自然の中でノンビリ」とか「自分のペースで生きれる」
「動物と戯れられる」とかいうスローライフのイメージではなく。

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働く幸せ ~実感~

昨日、私が事務局を務める「やまなし有機農業連絡会議」にて、
オーガニックミーティング'09というイベントを開催しました。

よく聞くテーマですが、食の生産の現場と消費の現場の乖離を
どう解決するか?の一つのカタチとして開催しました。

一般の消費者の方々にいかに「わかりやすく」「おもしろく」
そして、「楽しく」農業を知ってもらうか?
これがとても大きな課題です。

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9月くらいから準備を始め、昨日に至ったわけですが、
そこまでは、それはまぁ色々と紆余曲折がありました。
やはり、農家の人達もそれぞれ、強い思いを持って日々の仕事や
経営をされているわけで、(信念と言った方が良いかも・・・)
その色々な思いや信念を持つ人達が同じ思いを共有し、
前に進むというのは、そうそう簡単じゃないんですよね。

これは、この会が発足された昨年から、ずっと大きな課題で、
解決の方法を色々と思考錯誤の中でやってきていたのですが、
やはり物事を動かそうとすると、それが顕著に表れるんです。

でも、そんな課題を少しずつクリアしながら、カタチにできたのが
今回のイベントだったような気がします。

イベントの「閉会のあいさつ」(当会・副代表)がすごく象徴的でした。

生産者と消費者が理解し合うということは幻想ではないかもしれない、
 と今日のイベントに参加し、実感しました。

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この方は、20年以上も産直をやってこられて、思考錯誤のなかでも、
消費者に思いを伝える、消費者の思いを理解するということができなかったため、
ついぞ、そのことは不可能なのだと思っていたのだと言います。

でも、今回のイベントで「方法によってはできるのかもしれない!」と
思って頂けたのです。これは、とても大きな前進でした。

最後に、多くの参加者の皆さんから
とても良かった!またやってよ!の声と共に、農家の皆さんから
「こんなことができるんだね、楽しかったよ。」の声。

一所懸命やって来て良かったなーと思い、
久しぶりに、感動して涙が出そうになりました。

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生き物から学ぶこと

以前、畑の生き物調査をしているということを書きましたが、
実は毎月続いていて、既に7回を数えるまでになっているんです。

それで、そろそろちゃんとアウトプットをしていこう、という
ことになって、私が事務局を務めるやまなし有機農業連絡会議
イベント「オーガニックミーティング'09」で発表する運びと
なりました。

で、色々整理をしているなかで、今回の生き物調査を通して、
私が一番強く感じていることは「生き物の生きる最大の目的は
種を残すこと
」であり、それ以外の何物でもなく、どの生き物も
そのために必死に、それこそ一生懸命に生きているんだ、という
ことだと話しました。

そしたら、有機農家のSさんが
「人間は、色々なことをやりたいと思って、あっちフラフラ、
こっちフラフラってしてるもんね。」と言ったうえで、
「だからこそ、彼らから学ぶべきことは、いかに目標を絞る
かということと、そのうえで、そこにどれだけ多くのエネルギーを
注ぎ込むってことなんだよね
。」と話しました。

生き物の営みからは、どんな生物にも「意味の無いものは無い」
ということを教えられたり、人間が主役なのではなく、地球に
おけるキャストのひとつだと認識させてもらったりと、
本当に教えられることばかりです。

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農業の人材採用

私は、今の農業界の衰退のひとつに産業としての「人材採用の失敗」
あると思っています。

それは、農業という仕事の魅力を
~自然の中でのんびりと自分のペースで生きれる~
~植物や動物に囲まれて、自分らしく過ごせる~
と定義してしまったからです。

なぜ、このようなことが起こってしまったのか?
それは、農業の周辺にいる農業関係団体の人(つまり農業を知らない人)が
採用企画の「主体者」になってしまったからだと思います。

農業は、重労働で汚くて、きつくてツラくて、しかも不安定。
人が集まらない不人気業界。
農業の魅力なんてないから、なんとか良いところを見つけなくては・・・

この悩みの結果が、「自然の中でのんびり、ゆったりと自分らしく」
というキャッチコピーになってしまったのだと思います。

でも、そのせいで、農業の世界には、多くの反社会的な人材が集まっています。

人とコミュニケーションが取れない
自分のことしか考えられない
嫌なこと、苦手なことからすぐに逃げてしまう

だから、農業界での人材採用の面接は、さながらカウンセリング。

会社で働いていて人間関係に疲れてしまった、仕事の早さについていけない、
利益至上主義に嫌気が差した、精神的に疲れてしまって・・・

農業は、決してゆったり、ノンビリと自分のペースでなんてできません。
むしろ、お客様と自然環境の狭間にあって、これほど自分を合わせて
仕事をしなくてはならない職業は無いかもしれません。
そして、頭と体を両方とも高いレベルでフル回転をさせないといけない
ので、とても大変です。

でも、だからこそ面白いのです
五感と自分の知識・経験と知恵を最大限に振り絞って挑んだ結果が、
必ずしも上手くいかない。でも、一方で努力は必ず報われるということ
も同時に肌で感じることができる。こんな仕事はなかなかありません。

しかも、農家は経営者です。
経営者ならではのリスクと喜びが加わることで、倍掛けの楽しみがあります。

これを読んで、農家やってみてぇ!と思えた人はぜひチャレンジして下さい。

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